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スポーツと音楽の関係は?

身体を動かすことも好きですが、スポーツを観戦することも好きです。一方で、コンサートホールに行き、静かにクラシック音楽を聴くことも私にとっては大切な時間です。
「スポーツ」と「音楽」。グラウンドとコンサートホールという、相反するように感じられる2つの会場は空気も客層も違いますから、スポーツ観戦に行く時はスポーテイーなスタイル、コンサートホールに行く時は少しお洒落をして出かけることになります。そして、立ち居振る舞いも何となく周囲の雰囲気に合わせたようになりますから不思議です。時々、自分の性格が変わったような錯覚に陥ることもあります。
とは言ってもこのスポーツと音楽はどちらも「感動すること」では共通しているようです。

「感動する」
スポーツの場面で。厳しいトレーニングを積み重ね、勝負に挑むために心の中では「もうダメだ」、「まだ頑張れる」と常に葛藤が生じています。そして、緊張感の張り詰めた試合やレースではライバルとの駆け引きと我慢を繰り返し、ここぞ、という時に勝負に出る。自分と戦い、そして相手との戦いも制して成果を出せた時は本当に嬉しくて涙が出ます。
サッカーやラグビーなどのチームスポーツでは、チームメイトが励まし合い、一丸となって苦しいトレーニングをこなしています。作戦や戦略を考え、相手チームに勝利した時は本当に身体が震えるくらい感激するでしょう。この時の様子を上手く言葉で表現することができません。
一方、咳をするのもはばかるくらいに静まり返ったコンサートホールで琴線に触れるような繊細な音楽に耳を傾けたり、ダイナミックな演奏を聴いたりすると全身に鳥肌が立つくらいに感動し、涙が出ることがあります。軽快な音楽が流れた時は、会場のどこからともなく手拍子が起こります。

「ハーモニー」と「チームワーク」
演奏会のソロ、そしてオーケストラはスポーツでは個人種目とチーム種目に例えられるでしょう。管楽器や弦楽器、打楽器などが集結したオーケストラでは、個々の楽器演奏者がそれぞれの持ち味を最大限に出し合い、きっちりと役割を果たすからこそ「ハーモニー」が生まれると聞きます。この音楽の「ハーモニー」をスポーツでは「チームワーク」に例えられるでしょうか。
私のスポーツ栄養学の師匠(ローマオリンピックのボート競技日本代表チーム)曰く、「ボートのエイト(8人漕ぎ)では、各選手がお互いの動きを合わせようとするのではなく、個々が最大限に力を出した結果、ボートを前に進める大きな推進力が生まれる、これがチームワークだ」と。
陸上競技の長距離種目の駅伝やトラック種目のリレーも各選手が自分の区間をきっちり走ることで、次の走者にプラスアルファの効果を期待することができます。

「スポーツの現場での音楽」
毎年、夏に甲子園球場で開催される全国高等学校野球選手権大会の行進曲は話題になります。北京オリンピックでメダル獲得が期待されるシンクロナイズドスイミングのBGMは採点に影響するくらいに重要な要素となっており、最近人気のフィギアスケートで「幻想即興曲」は定番の曲、そして、プッチーニの歌劇音楽「トウーランドット」を聴けば、やはり2006年の冬季オリンピックで金メダルを獲得した荒川静香さんの優雅な舞とイナバウアーを想います。また、ブラジルのサッカー選手のボール回しやボール扱いのリズムやテンポの良さを目の当たりにすれば、さすが、サンバの曲が影響している!と思ってしまいます。
試合前やスタート前にイヤホンをつけて音楽を聞いている選手を見かけます。テンポや音程によって士気が高まり、闘志を掻き立てられ、集中力が増す…。また、歌詞やメロデイーによっては瞑想してリラックスしたり、励まされたり…。

「新しいスポーツの研究分野?」
リラックスしている時は自律神経系の副交感神経系が優位になり、闘争心が掻きられている時はステロイドやアドレナリンなどのホルモンの分泌量が増す。緊張している時は血管が収縮して血圧が増し、運動が始まれば、エネルギー生産のために血流が速くなる、、、。
スポーツと身体に関する理論は多くありますが、「音楽」が「スポーツ」に及ぼす影響について、もっと研究されてもいいように思います。例えば、選手の「好きな音楽」は身体や心にどのような影響を及ぼしているのか、など。
「スポーツ」と「音楽」の関係はスポーツの新しい、そしてとても面白い分野であるように思うのですが、いかがでしょうか。