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「また観たいと思えるプレーをしたい」岸本武志選手(シュライカー大阪)
「また観たいと思えるプレーをしたい」岸本武志選手(シュライカー大阪)


岸本武志(フットサル)
1978年7月5日生まれ。大阪府高槻市出身。小学2年からサッカーを始め、中学1年の夏にブラジルへ単身サッカー留学。98年にポルトゲーザ・ロンドリネンセとプロ契約し、約2年プレー。01年に帰国後、フットサルに転向。左足からの多彩なパスが持ち味で、司令塔そしてキャプテンとしてチームを引っ張る。07年AFCフットサル選手権に日本代表として出場。

 今や競技人口が200万人を超えるといわれ、「する」スポーツとして定着した感のあるフットサル。この秋から国内初の全国リーグ「Fリーグ」がスタートし、「見る」スポーツとしての楽しみが加わった。全国8チームが参加するリーグに、大阪からは「シュライカー大阪」が参戦する。チームの精神的支柱であるキャプテンの岸本武志が、Fリーグへの思いを語った。

ケガがフットサルとの出会いに

―Fリーグがいよいよ始まります。今の気持ちをお聞かせください。

岸本 Fリーグがスタートするという環境の中でフットサルをできることに感謝しています。この先何十年も続いていくリーグにするためにも、初年度からいろいろな意味で良いリーグになるように心がけたいです。今まではフットサルをやっている子どもたちはサッカー選手を目指していたと思うのですが、Fリーグの試合を観てフットサルの選手になりたいという子どもが出てきてくれたらうれしいですね。

―岸本選手はもともとサッカーをされていて、中学生の時にブラジルへサッカー留学に行かれたのですよね。

岸本 ブラジルでプロサッカー選手になることが夢で、中学1年の夏にサッカー留学でブラジルへ渡ったんです。20歳の時にはチームと契約を結び、2年半はプロサッカー選手としてプレーしました。ブラジルへ行かせてくれた親にサッカー選手として成功して恩返ししたいという気持ちと、いつか日本に帰ってJリーグでプレーしたい、日本代表に選ばれたいという目標を持っていました。でも契約の問題や、帰国時にはケガでJリーグの入団テストを受けられなかったりと、なかなかうまくいきませんでした。

―フットサルを始めたのは帰国されてからですか?

岸本 ケガのリハビリも兼ねてフットサルを始めたんです。フットサルはブラジルでもすごく盛んですが、日本でも全国大会があることやフットサルに日本代表があることなどを初めて知りました。次第に自分のプレースタイルからして、サッカーよりもフットサルの方が合っているのではと思い始め、シュライカーの前身であるマグフットサルクラブで選手生活をスタートさせました。

世界と戦える選手が生まれるリーグに

―5月にはAFCアジアフットサル選手権に日本代表として出場しました。準優勝という結果を残したわけですが、何か刺激を受けたことはありましたか?

岸本 決勝で対戦したイランはやはり世界レベルだと感じました。日本はアジアの中で普通に戦えば、決勝まで進める力はあるけれど、イランと10回やって何回勝てるかというと厳しい。個人の能力や身体能力の差もあるし、体の作りも違う。フットサルに限らずサッカーや他の競技もそうだと思いますが、その差は日本人にしかできないプレーで補うしかない。今の日本代表はスタートの4人はそうしたプレーができるが、交代するとできなくなってしまう。代表に選ばれる12名全員が同じレベルにいないと、世界では結果を出せないと思いました。

―Fリーグのスタートで日本の競技レベルを上げたいですね。

岸本 今までは地域リーグだけで、年に1〜2回の全国大会が行われていただけでしたが、Fリーグは半年間の期間で週1回のペースで試合が続きます。厳しい環境の中でやることになるので、選手のレベルやフットサルに対する思い、意識は今まで以上に高くなると思う。その中でいかに世界と戦える選手が出てくるかですね。

観ていて面白いフットサルを

―岸本選手はキャプテンですが、どういった点に気を配られていますか。

岸本 今のシュライカーは、サテライトから上がってきた選手が多く、経験があまりないこともあって、練習では良いプレーをするけど、試合だといつもの力が出せない選手が多い。一人ひとりの性格やプレースタイルを見てアドバイスをしています。また、結果を出さないと人に言えませんから、まずは自分が良いパフォーマンスを見せて、プレーでもメンタル的にもチームを引っ張っていきたいと思います。

―今シーズンのチームとしての目標と岸本選手の目標は?

岸本 チームとしてはもちろん優勝を狙っています。ただ、簡単には勝てないと思うので、まずは自分たちの力をどの試合でも100%出せるかが勝負だと思います。全員が1試合1試合が決勝戦という気持ちでひとつになって戦っていきたい。個人的にはどの試合でも決定的なプレーをしたいですし、サポーターがまた観に行きたい、観ていて面白いと思えるフットサルを展開したいですね。

―読者の方にメッセージをお願いします。

岸本 フットサルは、サッカーに比べて攻守の切り替えが速く、スピーディーな展開というのが一番の見どころ。目が慣れてくると、選手たちが味方を生かすためのスペースをいかに作っているかなどが分かり面白くなってきます。ぜひ会場に足を運んでもらって自分の目で確かめて欲しいです。

唯一のプロチームである名古屋オーシャンズをはじめ、代表選手が揃うバルドラール浦安など強敵が待ち構えるFリーグ。岸本選手を中心にシュライカー大阪が繰り広げるダイナミックなプレーを期待したい。

(取材 2007年7月26日 マグフットサルスタジアムにて)