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毎年この時期になると、寂しいニュースが増える。引退のニュースだ。今年は特に、取材でいろんなことを教えてもらった選手が引退していき、個人的には非常に感傷的な秋になった。 ソルトレークオリンピックが終わってから、4度の五輪をノルディック複合のリーダーとして引っ張ってきた荻原健司選手が引退を決めた。荻原選手は年が近いこともあって、状態が悪いときにも合宿にお邪魔したりして色々聞いていた。引退会見はとてもとても爽やかなものだった。「やりつくして」終える、その充実感が非常に晴れ晴れとしていた。 プロ野球では、秋山幸二、星野伸之、石井浩郎、藤井康夫選手らが引退。今では年下の選手がほとんどの中、取材現場に私より先輩でまだまだ若い人以上に向上心を持って生きている、その姿に何度励まされたことか分からない。 寺尾関の引退は、私にとっては寂しさそのものだった。あの小さな体を満身創痍になりながら巨体に全力でぶつかっていく姿は、最後の方は見ているこちらが心配で怖くて怖くて目を伏せてしまうほどだった。けれど彼は、自分より一回りも違う力士に投げ飛ばされても向かって行き続けた。華々しいところで有終の美を飾ってやめていくことも可能だっただろうが、幕内ぎりぎりのところで踏ん張りながら、最後も箸も持てない状態にまで追い込まれながら、なんとか「大好きな相撲を続けたい」一心で土俵に上がった。 スポーツとはハレの世界。光り輝くときは誰でも美しい。けれど、そのハレの世界から退くときに美しいのは、誰でもなわけではない。彼らが皆美しく退けたのは、想像を絶するほど自分を追い込み、この競技に尽くしてきたからだと思う。 退くときでさえ、そんな感慨を抱かせてくれる彼らに、今一度大きな拍手と感謝の言葉を送りたい。 |
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