| 質問者:「masahiroさん 14歳」 |
| ◆ベースボールの起源は古代エジプト文明 日本で最も親しまれている野球。1塁、2塁、3塁、本塁が正方形型にあって、三振で ワンアウトなど最初から決まっていたわけではないんだ。今のルールになるまでに は、長い長い歴史がある。まずは野球、ベースボールの起源を探ってみよう。ずっと ずっと昔、古代までさかのぼるよ。 ベースボールはボールを使って遊ぶものだから、ボールゲームだ。ボールは球体で、 球体というのは太陽、つまり「全世界を支配するもの」と古代世界では考えられてい たんだ。 その「太陽」であるボールを奪い合うことで権力を競う遊び・世界を支配する者が ボールを棒で打つことで自分の権力を示す遊びという、大きく分けて2種類のボール 遊びがあったんだ。前者は多数の民族が入り混じった古代メソポタミア文明で発達 し、後者は王が絶対権力を握る古代エジプト文明で発展した。 masahiro君が世界史で習ったように、古代メソポタミア文明・エジプト文明はその後 世界中に影響を与えていくね。ボールを使っての遊びも同様に広がり、現代で親しま れているさまざまなスポーツへと変化していくんだ。 「ボールを奪い合う」という遊びは現在のサッカー・ラグビーの元になった。そして もちろん「ボールを打つ」遊びが、ベースボールへとつながっていくんだ。 ◆エジプトからヨーロッパへ イギリスからアメリカへ ボールが渡り ベースボール に なかでもベースボールの元祖と予想されるのはイギリスで発展した「ラウンダース」 というゲームだ。 ラウンダースのルールはこうだ。バッターボックスと4つの杭(くい)を五角形にグ ランドに並べる。ピッチャーの投げるボールを打つとバッターが杭に向かって走り、 4つ全てにさわったら得点。走っている間に守備側がボールをさばいて、バッターに ボールを当てたら、アウト。野球とよく似ているよね。 そしてそのラウンダースがアメリカへと渡ったのが17世紀。その後、ラウンダースを 元にした現在のベースボールに近い「タウンボール」がアメリカ東部で生まれ、次第 にベースボールとしてのルールが整えられていくんだが、最終的にルールが決まった のは1845年のこと。ニューヨークの消防士アレキサンダー・カートライト二世が考え たものなんだ。 だけどまだまだ今のベースボールと全く同じというわけではなく、21点先取だった時 もあったよ。これだと、いつ終わるかはわからないね。2日にわたってプレイする時 もあるだろうし、1イニングで終わりというときもある。それではきりが無いので、 12イニングをつけた。それでも長いので、9イニングになった。 プレイヤーの人数にしても、10人だったり、12人だったりしたんだけれど、あまり守 備が多すぎるとなかなかヒットにならないし、少なすぎると得点がかさんでしまうか ら、9人になった。三振、フォアボールだってなかったから、ボールがヒットするま で打ち続けなければいけなかったんだ。 こうして何度も何度もルールを改良していった結果、ベースボールができたんだ。実 に何千年の月日を越えてきたんだから、現在のベースボールはプレイする側も観る側 もいちばん楽しめる形へと変わっていったということになるね。 ◆3はヨーロッパでは中心となる数字 最後に3と4の数字だが、4という数字は残念ながらあまり意味は無いんだ。けれど 3という数字は大いに関係があるよ。 ラウンダースを生んだヨーロッパは12進法が発達していて、3の倍数を基に考える ことが多いので、3は基本の数字なんだ。 また、ヨーロッパの宗教・キリスト教は天国・地獄・下界と3で全てを表す「三位 一 体」という考えが中心にある。 だからスリーアウト、9イニング(3の倍数だね)、塁間の距離が90フィート(3の倍 数)など3に関係するのが多いんだ。日本ではそうでもないけど、3番バッターは4番 バッターよりも重要なんだよ。 最近引退した長島監督も、現役時代は「3」にまつわる選手だったんだ。長島さんが 巨人に入った最初の年が昭和33年で、3塁手。その時30盗塁し、打率が3割だった よ。面白い一致だね。 こうしてみると、ベースボールにも実に深い物語がある。ただプレイしたり観戦する 以外にも歴史や起源を知ることで、ベースボールの魅力を見つけることができるんだ ね。 |