Jリーグのファンのことをサポーターといいますが、普通のファンとはちがうのですか?
質問者:「さときさん 12歳」

サポーターはチームを精神的にも金銭的にも支える人たちのこと。ただ単にそのチームや選手が好きなファンとは全く違う存在なんだ。

◆Jリーグは地域のスポーツ振興のために生まれた

 スポーツ・ファンというのは、SMAPやモーニング娘などのタレントのファンと変わらない、ただの「スポーツ(タレント)が好きな人」のこと。サポーターというのは、日本語に翻訳すれば「支える人」という意味。なぜ、プロ野球はファンで、Jリーグがサポーターなのだろうか? それはJリーグの誕生の目的に大きく関わっているんだ。
 Jリーグが誕生したのは1993年のことなんだけれど、リーグができるうえで、モデルにした国があるんだ。スポーツ人口が国民の6割以上を占めるというスポーツ先進国、ドイツなんだ。
 この国では、それぞれの町にスポーツクラブというものがあり、子どもから高齢者の方までスポーツを楽しめる施設が整っている。クラブは、子どもたちのスポーツ教室を開いたり、コーチになるための研修を行ったり、サッカー・バスケなどさまざまなスポーツのチームを作ったりしている。
 
 Jリーグはそのような「地域社会のためのスポーツクラブ」をめざし、地元の住民と地方自治体と地元の企業がおたがいに協力しあって、各地域ごとにチームを作った。サンフレッチェ広島、京都パープルサンガというように、Jリーグはチーム名に地域の名前がつくよね。それは“地域の人々みんなのチーム”という意味があるからなんだ。
 プロ野球はというと、ヤクルトスワローズの「ヤクルト」、福岡ダイエーホークスの「ダイエー」といった具合に、会社の名前がつく。チームは会社のものであって、野球を通してその会社の宣伝をしたり、商品の販売を促進するというのが目的になっているんだ。だから、チームを応援する人たちのことは、ただの「ファン」としかいいようがないわけだ。
 けれど、Jリーグはそうではない。クラブは地域社会のものだから、応援する人はそのクラブに参加し、クラブを支える人になる。これが、ファンではなくサポーターと呼ばれる理由なんだ。

◆一般市民・選手がともに支えあうJリーグ
 みんなが協力しなければ存続できないJリーグだから、サポーターの役割はとても大きい。
 まず、お金の協力があるね。コンサドーレ札幌の例をとってみると、このチームは2000年、資金集めのために一般市民から新しい株主を募集したんだ。一口5万円でお金を募ったんだけど、私たち市民にとって5万円というのはとても大きなお金。だけど、たった3ヶ月で3億円近いお金が集まったんだ。それは2億5千万円の目標額を大きく上回るものだった。たくさんの地元の人たちの協力なしには、得られないお金だね。
 また、お金以外のことで、競技場の入場整理をしたり、座席の案内をしたり、交通整理をなどのボランティア活動を行うのも、サポーターにとっての大切な「サポート(支援)活動」といえる。チームを応援するために競技場へ行くことももちろんサポートだけど、チームの活動に参加するというのも大切な役割なんだ。
 
 選手だって地域のためにさまざまな活動に加わっているよ。地元の小学校をまわってサッカーの指導を行うのは選手の役目だ。献血活動に参加するし、地元のお祭りにだって参加する。セレッソ大阪の選手は市内の小学校で行われたイベントに参加し、子どもたちとのトークショー、クイズ大会などを楽しんだ。また、地元の身障者施設を訪れて、車椅子サッカーをしたりすることもある。クラブに所属するプロのサッカー選手も、地域社会の一員であり、地域社会の発展に関わる社会人の一人というわけだね。
 また、将来のサッカー選手を育てるために、各チームは子どもたちのためのサッカーチームを持っているんだ。ガンバ大阪は高校生・中学生・小学生3つのサッカーチームがあり、Jリーグと同じコーチのもとで子どもたちが元気にサッカーを楽しんでいるんだ。

◆今後ますます大切なサポーターの支え
 こうしてみると、運動会は深い歴史のあるとてもおもしろいお祭りだということがわかるね。でも非常に残念なのはそういった競技が少なくなっていることだ。お弁当だって家族は別々のところで食べる。危ないからといって、騎馬戦や棒倒しを止める学校もある。競走はよくないからといって、かけっこに順位のつけない学校もある。
 最初10チームでスタートしたJリーグも今では、J1とJ2に分かれ、2リーグあわせると28チームにまで発展した。
 現在、「あらゆるスポーツができる地域」を目標に、サッカー以外のスポーツ教室を持つチームが増えているんだ。アルビレックス新潟では、バスケットボールチームができたり、モンテディオ山形では「スポーツ山形21アスレチッククラブ」をつくって女子駅伝などを中心に活動しているよ。
 こういった動きは日本全体をみればまだまだ小さなことだけれど、Jリーグのチームが増えていくと同時に、どんどん充実していくだろう。そしてなんといってもJリーグを支えるサポーター。彼らの存在は、ますます大切になってくるだろうね。
 
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