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いまだにキリスト教(カトリック)の影響を根強く残すこの国では、1週間の休みである日曜となると、誰も働こうとなど考えない。家で家族とゆっくり食事したり、テレビを見ながら過ごすという風習が未だに残っているのである。普通の会社やオフィスはともかく、店という店はすべて閉まるので、買い物好きな日本人には寂しい気分にさせてしまうのではないだろうか。それはちょうど我々が幼少時に過ごした日本の元旦の風景を思い出す。
そしてその夕方、おもてに出て街を散策してみると、開いてる店などないのにもかかわらず、街は人でごったがえしているのである。それはただ単に食後の散歩をしているだけなのである。2時から4時までたっぷり時間をかけて昼食をとるスペイン人にとって、その昼食後の散歩はある意味、夕食までの短い時間にエネルギー消費のための軽い運動として重要だったのかも知れない。その自然と体が欲する散歩は日本にあるものとは明らかに違うのだ。
そしてその散歩をする人々の後を追ってみると行き着くところはたいていが公園というのが定番である。そこには普通にベンチでロマンチックにくつろぐカップルや家族でピクニックやボール遊びにふける人々などで埋め尽くされていて、それは非常にのんびりとした空間である。さらにそういった公園には充実したスポーツ施設開放されていることが多いことに驚かされる。サッカー、フットサル、テニス、バレー、バスケット、卓球…陸上トラックまであるところもある。ボーリングに似たスペイン独自のスポーツ、ペタカ。スカッシュに似たペロタリ。なんていうのもある。熱心に闘牛の練習をする闘牛士のたまご達に出くわすことも稀にある。
すべて日本だったら間違いなく使用料をしっかり取られるような立派な施設ばかりだ。しかしここでは、いつでも誰でも気軽にしかも無料で利用できるのである。人々はそこに集まり、そこで知り合い、今日知り合った人とスポーツを楽しむのである。この国では休日の過ごし方、「散歩−公園−スポーツ」の図式がしっかり根付いているのである。
散歩は元々日本にはなく食後の運動としてポルトガル人(同じイベリア半島の半島人と呼ぶ)によって伝えられたことをここスペインに来て知った。散歩を生み出した国とそれを受け入れた国、日本とでは大きな違いがあることを実感した。
Reported by 丹野 栄一
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