同じ動きを効率良く

〜高いパフォーマンスを持続させるために〜

職場にある施設の一つに25mの温水プール(アクアセンター)があります。水で満たされたプールでトレーニングに励む学生、また近所から水泳を楽しみにやってきた地域の方々・・・。どんな種目であれ、身体を動かし、汗をかくことは気持ちいいことです。とは言うものの、私は実際にアクアセンターに入ったことがありません・・・。幼い頃から水泳に対しての拒否反応があり、水恐怖症なのです。まず、水泳の後のくしゃみ、鼻水、鼻づまりが大変。これは、プール内の消毒のために添加される塩素が原因のようですが・・・。また、地に足の着く陸上でのランニングやウォーキングならば人一倍張り切るのですが、水中では一転。陸上ではいとも簡単に移動できる25mの距離を泳ぐのにどれだけの体力を使うことか・・・。学生時代に水泳の授業で単位を取得するために死に物狂いで泳いだ苦い記憶がよみがえります。

この事態を水泳の専門家に話すと「無駄な力が入り過ぎ。もっと全身の力を抜けばいくらでも楽に泳げますよ」とアドバイスされます。頭でわかってはいてもできないのが現実。体脂肪がないからだ、と勝手な解釈をして自分を納得させています。

運動にどれだけエネルギーを使っているかは人それぞれです。客観的に同じスピード、おなじ仕事量であっても、水泳選手のAさんにとっては全力の50%のスピードがBさんにとっては全力の80%のことがあります。アスリートが専門のトレーニング後に全身の疲労をとる目的で水泳をすることがありますが、人によっては疲労の回復になっていないことがあるのです。

図:運動エネルギーの使用イメージ

水泳やランニングに代表される有酸素系の運動では、摂取した酸素と体内の成分を利用することで大量のエネルギーが作り出されています。Bさんが有酸素系の運動を定期的に続けると、心臓では一回の拍動で全身に送り出す血液の量が増し、これに伴って筋肉では毛細血管が増加します。また、トレーニングを継続して筋肉量が増えれば酵素が活性化され、エネルギーを作り出す機能も高まっていきます。このように効果的なトレーニングをすれば、持久力が高まっていくのです。

ところで、この運動中に体内に取り込まれる酸素量を単位時間当たり、体重1kg当たりに換算した最大値を最大酸素摂取量といい、この値が高い人はエネルギーを作り出す能力が高く、持久性能力に優れていると言われています。しかし、実際に科学的な測定をして最大酸素摂取量が同じにもかかわらず、レースやゲーム中の持久的なパフォーマンスが違う場合があります。なぜでしょう。

これは最大酸素摂取能力を発揮するための効率の違いからです。つまり、能力を発揮する場合に酸素の消費量が少なく、楽に高いパフォーマンスを発揮できれば効率がいい(エコノミーが高い)ことになります。同じスピードで泳いでいる時に無駄な動きがあればエネルギーのロスになり、疲労の原因となるのです。

エネルギーの効率には、フォームや体型の他、筋肉の質、各種ホルモンや酵素のはたらきなど様々な要因が関わっています。もちろん、運動前に食べたものの質や量などの内容にも影響されます。トレーニングによって、これらの要因は改善されますから、現在ランニングエコノミー、または、スイミングエコノミーの低い場合は今後のトレーニング次第でパフォーマンスが高まる可能性は大きいということになります。

水泳はまるっきり駄目な私は今のところスイミング?エコノミーが低いのか、水中では相当量のエネルギーを消費しているようです。短時間で大量のエネルギーを消費するのは考えようによってはいい運動かもしれませんが、水泳の後は疲労困憊していつも曝睡です・・・。

前のページに戻る page 1/1 ページの先頭に戻ります