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先日、ラクロスの試合を観戦しました。用具やルールなど、ラクロスの特性をよく知らないままでの初めて観戦でした(男女で用具やルールはかなり違うそうです)。コート上では10人ずつ合わせて20人の選手がステイックの先についた網でボールをパスしたりキャッチしたり、それも相手のデイフェンスがステイックで進路を阻んだり叩いたりするばかりでなく、体当たりてくるのですから油断は禁物。常に周りの動きを把握しながら器用に用具を操り、メンバーの誰がどこにいて、敵のメンバーがどのように接近してきて…。一体どこに目がついているのか疑問に思うほど動きが速く、またスリリングであっという間に試合の面白さに引き込まれました。そして、あらゆることを考えながら意識的な、また、無意識的なプレイを目の当たりにすると感心を通り越して感動、ため息すら出ました。
ところで、このような右往左往、緩急入り混じった複雑な動きや体力が要求される球技系の選手は、動きそのものの単調な陸上競技の長距離専門の選手やランナーに対し、「ランニング中に何を考えているのかわからない」と考えているようです。球技系の選手によれば、「球技系のスポーツにはあらゆる面でバランスが必要なんです。」と。球技系のスポーツは、長距離走などに比べてあらゆる面でバランスがいいのでしょうか。
この「バランス」は、実は私が選手や市民ランナーをトレーニング面と栄養面からサポートする上で大変興味をもっている要素の一つです。「トレーニング」と「栄養」、「休養」の三要素のバランスの他、それぞれの要素の中身のバランスも。
トレーニング面では、筋力トレーニングと呼吸循環器系トレーニングのバランス、朝と夕方のトレーニング量と質のバランス、上半身と下半身、また腹筋と背筋のバランスなど。食事面では、トレーニングによるエネルギーの消費量に対する食事からのエネルギー摂取量のバランスの他、朝と昼、夕食の三食バランス、炭水化物と脂肪、たんぱく質の三大栄養素のバランス、さらには動物性たんぱく質と植物性たんぱく質、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のバランスなどなど。それぞれをさらに細かく考えることもできます。しかし、重要なのはこれらのバランスをどのレベルでとるか、です。
講習会などでエネルギーの消費量の計算をすることがあり、この時、市販されている食品に記載されているエネルギー量の表示を参考にした上で自身のエネルギー消費量を想定し、計算を始めるのですが、計算後は、「思ったよりも消費エネルギー量が多かった」、「睡眠中にこんなにエネルギーを消費しているなんて…」と消費エネルギー量の多さに驚く人がいるかと思えば、逆に「こんなにエネルギー消費が少ないとは…」と計算結果に愕然とする人などその反応は様々です。いずれにしてもエネルギー消費量を計算すれば、食事からの所要量の目安を大まかに知ることができます。
が、問題はこれから。「私は運動不足で消費エネルギー量が少なかったから摂取するエネルギーも少なくていい。これでバランスがとれている」というのでは本末転倒。確かに消費と摂取のバランスは取れているのかもしれませんが、バランスをとっているレベルが低過ぎるのです。活動によるエネルギーの消費を多くして、その分の食事から必要な栄養をしっかりと摂取することで筋肉や骨を刺激し、身体づくりができます。バランスは高いレベルでとることが大切です。
この「バランスは高いレベルでとる」は全てに然り。腹筋が弱いから背筋を鍛える、筋力は強いけど心肺機能が弱いから鍛える…。
長距離走選手は、筋力、心肺機能とも鍛え上げられてはいますが、動きそのものは前方向のみ。この側面を考えれば、あらゆる面でバランスがいいとは言えないかもしれません。
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