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- 自転車選手の短期集中合宿にて -
この夏は例年になく、涼かったものの9月に入ってからは暑い日々が続きました。そんな暑い暑い最中でしたが、連休を利用して静岡県伊豆のプロの自転車選手の強化合宿に帯同させていただきました。これまでにサポートさせていただいた陸上競技の長距離走選手の高地合宿は2〜3ヶ月という月単位でしたから、今回の3泊4日という合宿の日程は、とても短く感じられました。でも、私の「3泊4日はとても短く感じられますが…」との問いに選手は「短い期間だからこそ集中して追い込める」との返事。しかも多い時には毎週のようにレースがあるために長期間の合宿を計画するのは難しいとのことでした。なるほど…。
今回は、食材の購入、調理などを含めた三度の食事を依頼されていたために、残念ながら選手のトレーニング現場に足を運ぶ時間がありませんでしたが、それでも自転車競技の種目特性をさまざまな角度から知ることができました。
まず、自転車選手の場合、しっかりと腹ごしらえをしてから午前中のトレーニングへ出発しました。種目によっては朝食前にトレーニングをして体脂肪の減量効果を期待しますが、自転車選手曰く「吐きそう」なほど追い込んだトレーニングをするためにこの無酸素系のトレーニングの主なエネルギー源となるグリコーゲン(炭水化物)を補給しておく必要があるようでした。朝食後、午前中のトレーニングした後に合宿所で昼食。その後、休養してから再び午後のトレーニングへ出かけ、筋力トレーニングやバンクでのトレーニングをみっちりとこなした後に帰宅して夕食、そして、マッサージ等をして一日が終了。実に効率のいい、まさに短期集中合宿でした。
また、トレーニング中は、バンク(自転車のレースが行われる競技場)でのトレーニング中にモニター化した車輪の大きさと回転数、スピード、時間、心拍数などの数値をとり、トレーニング後にパソコンに記録して分析する選手の姿がありました。車輪が大きく、速く動かすことができれば自転車のスピードが出ますが、それだけにパワーも必要になります。私の専門である陸上競技の走種目に置き換えれば、車輪の大きさがストライド(走幅)、車輪の回転数がピッチ(走数)ということになります。しかし、車輪が大きければ(足が長ければ)有利かというと一概にそうでもなく、大きな車輪(長い足)を速く動かすためにはそれだけパワーも必要になるという点では共通でした。パワーはスピードと力(筋力)に支配されていますから、種目に応じた筋力トレーニングや神経系のトレーニングも不可欠なのです。
さらに、トレーニングの現場で、血液中の乳酸やヘモグロビンを測定して疲労度や体調を把握することがあるとも聞きました。そして、その結果をもとにトレーナーによるマッサージや食事の配慮によって疲労の回復に努めていると。競技レベルの向上に熱心な選手は、やはり自己管理能力が高いことは種目に関わらず共通でした。
夕食後、どさくさにまぎれて(???)私もトレーナーにマッサージをしていただく機会を頂き、この時ばかりは現役陸上選手にもどって真剣に現在の脚の不調部分を告白。リハビリの方法や普段の強化トレーニング法、また、注意点などを伺いました。これまでに多くの選手をサポートされてこられた様々な経験と話の中から伺える選手に対する熱意、また、よりよいサポートを探求している姿勢には同じ「選手をサポートする立場」からの共感がありました。
「一日の中でいつ、どのようなトレーニングをするか」、「科学的なトレーニングを取り入れるか否か」、また、多くのトレーナーや食事サポートなどさまざまな選択肢がある中で、何を選ぶか…。スポーツの現場では「良い」「悪い」の他に「合う」「合わない」があることを実感しています。自分に必要なもの合う人を選んだり見つけ出す能力が必要です。
今回は実現できませんでしたが、次回、チャンスをつくって「ぜひ!」と言われた日本で唯一、45度の角度があるというバンクを見学、体験してみたいと思っています。
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