人ごとではないドーピング (レースの後にはドーピング検査)

 先日の1月26日、大阪の長居陸上競技場をスタート、ゴールとして、2003大阪国際女子マラソンが開催されました。スタート時の天候は晴れ、気温8.2度、湿度43%、ほぼ無風という絶好のコンディションの中、レースはスタート直後からハイペースで進み、日本人選手のトップ争いの末に終わってみれば、優勝した野口みずき選手(グローバリー)が日本国内最高記録、2、3位もこれまでの大会記録を上回る好記録でした。
 この大会には、昨夏ボルダーで高橋尚子選手(現積水化学)らと2ヶ月半に渡って高地合宿をともにした千葉真子選手(豊田自動織機)も出場するとあって、私も数日前からわくわくしドキドキ…。当日は、関係者と電車を乗り継ぎ、走り回って応援に奔走しました(日頃から鍛えておいてよかった、、、)。そして、千葉選手の快走、激走に大感激!!!ゴール後は同僚の選手と思わず飛び上がってしまいました!

 ところで、今回のような国際大会のレース後に上位選手はドーピング検査を受けます。世界レベルの選手があの手この手で競技力向上を目指している現在、トレーニングや食事に気を遣う他に、薬物やいろいろな処方、操作を用いて倫理に反した不正行為であるドーピングが行われることもあります。ドーピング検査はドーピングによる身体と心への被害を防ぎ、公正な競技を守る目的で行われるのものです。     
 しかし、この「ドーピング」、実は一流選手だけの問題ではありません。特別な薬品を取ったり処方しなくても市販されている漢方薬や今の季節に多用されがちな風邪薬、また、レース前に気合入れ(?)のために飲むドリンク剤などにこのドーピング禁止物質が含まれている場合があるからです。
 
 日本人は漢方薬に対して安心感がありますが、成分の種類や量によっては心身に大きな影響を及ぼす場合があります。今の季節に多用される風邪薬などにも漢方薬を含むものがあり、葛根湯もそのひとつ。何より、風邪を引かないように普段からウイルスに対する免疫力を高めておくことが大切なのですが、万一、医薬品に頼らざるを得ない時には専門家に相談し、身体組成や症状の程度、副作用などを加味した個人の必要量を処方してもらう必要があります。利用には細心の注意を払わなくてはなりません。私自身、過去にダイエットを目的として、「まずはお通じをよくしなくては…」と薬局で自己判断のもと便秘にいい成分の一つであるセンナからつくられているお茶を購入し、利用していたことがありますが、これは本来医薬品であり、処方には十分な注意が必要であるとのこと。確かに利用した後お通じはよかったのですが、いつも腹痛が伴っていました。私の体質にはあっていなかったのかもしれないと思うと、現在は、この時の未熟さをかなり反省しています。
 一方、スポーツ選手が利用するのことの多いドリンク剤。疲労回復や滋養強壮の目的で販売されている多くのドリンク剤には、カフェインが含まれています。カフェインは、コーヒーやお茶、紅茶等にも含まれている成分で、興奮作用があり、眠気覚ましを目的に利用されることもありますが、尿中の濃度が一定量を超えるとドーピング行為と判定されます。したがって、ドリンク剤の常飲や「試合前には奮発していつもより成分の強いもの、高価なものを!」などと考えては、かなり危険です。
 
 また、最近、巷に氾濫している栄養補助食品や保健機能食品にもこのドーピング禁止物質が含まれる場合があります。特に外国で製造されている商品は同じ製品であっても成分の含有量が異ったり、日本では明らかに医薬品となるようなホルモンが含まれている場合があります。これらを簡単に手に入れられる現在、不足分を補う効果ではなく、科学的効果・効能を期待してある成分の摂取量だけ増やしても体内の能力が向上するとは限りません。逆に身体にマイナスの影響を及ぼす危険性もあるのです。また、怖いのは、これらの製品を「摂っているのが普通」で「使わない自分が怖くなる」、「摂らないと不安になる」という状況にまで精神的に依存するようになることです。
 最近は国体やインターハイ、インカレレベルで、検査が実施されるようになっています。それだけ、ドーピング禁止物質を含む製品が蔓延して、身近なところに危険があるということです。悪気はなくても知らないうちにドーピング禁止物質を含む薬や食品をとっている危険性があるということです。
 また、ドーピング検査がある、ないにかかわらず、このような食品や製品には身体に大きな影響を及ぼす成分が含まれていることを認識することが大切です。食品の表示や栽培方法などいろいろな問題がありますが、あくまでも「食事」を大切に考えたいものです。
 
 ところで、大阪国際女子マラソン。レース後、夕方から始まった閉会式に続いて行われたさよならパーテイーは、ビュッフェ式の食事をしながら選手指導者同士、また関係者との交流となりました。テーブルに並ぶ多種多様なご馳走の中に???と思ってよく見ると、何とたこ焼き!!!さすが、大阪、レースの感激の後、再び違った意味で感動した次第です。

前のページに戻る page 1/1 ページの先頭に戻ります
(c) Osaka City Sports Promotion Association. All rights reserved.