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現在、マラソンの高橋尚子選手が所属する積水化学陸上部のボルダー合宿(アメリカ:コロラド州)において、食事づくりを担当させていただいています。
先日、8月25日(日)に北海道マラソンがありました。この大会の女子の部で、同部の堀江知佳選手が初優勝。強風の中、それまでの大会記録を1分25秒更新する2時間26分11秒の好記録で快走しました。この堀江選手は、1998年のインターハイ(全国高校選手権)のチャンピオン。高校卒業後、大きな期待を背負って積水化学に入りましたが、入部2年目の長野マラソンで優勝した後は、故障と体重管理に苦しみました。しかし、今夏、小出義雄監督の指導の下、大会に備えて高地トレーニングのメッカであるアメリカのコロラド州、ボルダーで一ヶ月半にわたる合宿を実施し、高橋尚子選手らと連日、密度の高いトレーニングをこなしました。このトレーニングとともに配慮したのが「休養」と「食事」でした。「休養」では、トレーナーによるマッサージなどでトレーニングの疲労を回復させました。そして、「食事」もこれまで以上に配慮されました。
スポーツ選手の食事で大切なことは、トレーニングの目標やその質量に見合ったエネルギーや成分を摂ることです。これらのバランスが長期にわたって崩れると心身に支障が出てしまいます。私が「食事づくり」をする時は、選手個々のトレーニングの目標を踏まえた上で、その質量やその日の気温、環境等を加味して献立を作成、調理して、「トレーニング」と「食事」のバランスをとるようにしています。しかし、出された食事に対する最終的な微調整は選手に任せています。チームが同じトレーニングをしたとしても選手によって体力や年齢が違いますから、選手が自分自身の疲労の程度や身体のことを考えて食事を摂らなくてはなりません。食事を残すのも、食事の他に間食をするのも選手次第になるのです。いくら監督や私が配慮したとしても、最終的には選手自身が判断し、実行することになります。
堀江選手は、食欲旺盛、何でもよく食べる選手ですが、今回の課題は「減量」。身体を壊さず、体脂肪を落とす必要がありました。この減量時にエネルギー源(炭水化物と脂肪)を減らしても構いませんが、タンパク質を減らしては筋肉や骨、血液を壊すことになってしまいます。これは、競技者にとっては致命傷。堀江選手は、ボルダーでの合宿中に「食べ方」が変わり、「減らしていいもの」と「摂らなくてはいけないもの」がわかるようになりました。また「今、何を摂るべきか」もわかってきたようです。
今回の堀江選手の北海道マラソン初優勝は、私にとってもとても嬉しいものでした。そして、トレーニングだけでなく、休養や食事面への配慮が必要なことを改めて感じた次第です。
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