|
いま、日本の陸上選手って、本当に面白い。みんな、8月25日から大阪で開かれる世界陸上をきっかけに、陸上の人気を高めようと頑張っているのが伝わってくる。
世界陸上で入賞、そしてメダル獲得が期待されている選手のひとりに、棒高跳びの澤野大地選手がいる。
澤野選手は、私がコメンテーターを務めているラジオ番組にゲストで来てくれたのだ。
そもそも日本人は棒高跳びに触れるチャンスが少ないが、澤野選手が棒高跳びの選手になったきっかけが面白い。
「中学校の先生が、棒高跳びに情熱を注いでいて、20人くらいの陸上部員が棒高跳びをやってました」
これには驚いた。かなりの数の部員が棒高跳びをやっているなんて、初めて聞いたからだ。
こうしためぐり合わせがあったからこそ、世界と戦える選手が生まれてきたのだ。偶然というものは面白いものだ。
世界陸上で戦う有力選手ともなれば、初夏のシーズンは日本を飛び出してヨーロッパを転戦することが多い。澤野選手は「棒」を持って移動する。これが大変らしいのだ。
棒高跳びの選手は、その日の体調などに合わせて「棒=バー」を替える。ひと口にバーとはいっても、柔らかいものから、反発力の高いものまで、様々な種類のものがある。棒高跳びの選手にとっては仕事道具だから、現地で調達するわけにはいかない。だから澤野選手も7、8本のバーを持ち歩いてヨーロッパを転戦するのだそうだ。
でも、時にはバーが長すぎて、飛行機が収容できないこともあったりして……。
すごく苦労しているようだったが、航空会社とやり取りをしていくことさえも、選手として強くなれる要素になるのではないかと思った。
澤野選手は、試合では髪もツンツンに立っているし、サングラスをかけているので、ちょっと見た感じではとっつきにくい印象があるが、スタジオに来てくれた感じは、まったく違った。
すごく真っ直ぐで、棒高跳びへの情熱が伝わって来た。
世界陸上では、棒高跳びの面白さを伝えたいという気持ちもすごくよく分かって、応援したい選手のひとりだ。
澤野選手が持つ日本記録は5m83。
いつか、6mの大台を超えて欲しい。
|