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今年の正月のスポーツもいろいろ取材したが、いま現在、日本のスポーツ関係者のなかで、いちばん記者会見が面白い人は、サントリー・ラグビー部の監督、清宮克幸である。
先日、東京の味の素スタジアムで行われたサントリーと東芝の「府中ダービー」と呼ばれる試合は、激しい雨が降る最悪のコンディションにもかかわらず。両軍とも持ち味を出した素晴らしい試合となった。
試合は12対10で東芝が勝利したのだが、日本ラグビー・トップリーグではこの2チームの力が図抜けており、この後に行われるマイクロソフトカップと日本選手権では、両チームの再戦が観られるかもしれない。つまり、トップリーグでの対戦を含め、今季は3回、両チームの激突の可能性があるのだ。
東芝に敗れた後、清宮監督は、
「この両チームが戦って、どちらかがが3試合勝つのはむずかしいと思ってました。ひとつ負けてあと2つ勝つ。これで最高のシナリオが出来ました」
と少し笑いながら話したのだ。
試合に敗れてからわずか10数分。この「切り替え力」はすごい!
本当は3つとも勝ちたかったのだろうが、惜敗を受けて発想を切り替え、マイクロソフトカップ、日本選手権でのリベンジを狙うあたり、早稲田大学を復活させた自信と、サントリーが力をつけてきた手ごたえがあるのだろう。
その他にもサントリーと東芝が、試合前にレフェリーとルールの解釈についてミーティングを持ったなど(これは日本では初の試み)、清宮監督の会見には必ずと言っていいほど発見と、「特ダネ」が潜んでいる。
実は私は清宮監督と同い年なのだが、感心するのは彼の「ストーリーを紡ぐ力」だ。自らストーリーを作っていく力と言った方が分かりやすいだろうか。
何年間も優勝から遠ざかっていた早稲田を2年目に優勝に導き、在任期間中の5年間にわたり関東学院大をライバル視することで「2強時代」を演出した。早稲田だけでなく、関東学院をも巻き込むその演出力には舌を巻いた。
そして不振の続くサントリーを引き受けた1年目、「王者東芝」を倒すことが実現可能な位置にまでチームを強化することに成功した。
そしてその対決第1弾は敗れたものの、次の対戦が楽しみになるような「仕掛け」を用意して、試合を締めくくる。
清宮監督が行くところ、何かが起きる。いまは彼のチームがどんなパフォーマンスを見せるのか、そして監督がどんな言葉を残すのか、楽しみで仕方がない。
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