城島健司

 シアトル・マリナーズへの入団が決まり、城島健司は「宿題」に追われて必死だった。

 まず、彼は英語の勉強が忙しいようだった。

「捕手というのは相手を理解するために自分を理解してもらう必要があるんですよ。そのためには自分が一生懸命英語を勉強しないと仕事になりませんからね」

 城島はそう語るのだった。

 彼がメジャーに挑戦するにあたっては、他の選手とはずいぶん意味合いが違う。日本人捕手としては初めての挑戦になるし、城島自身が語るように、捕手というポジションは「言葉」というものが大きな意味合いを持つからだ。言葉のハンディキャップを持ちながら、城島はどれくらい活躍できるのか、注目が集まっている。

 しかし彼はハードルが高いことを歓迎しているようだった。

「むずかしいことに挑戦してこそ、自分が高められるんじゃないでしょうか。いままでお世話になったホークスにはなんの不満もありませんでした。ファンは暖かいし、チームメイトも申し分ない。じゃあ、どうしてアメリカに行くの? と聞かれたこともあります。挑戦できるときに、挑戦したい。そうとしか言いようがありませんね」

 アメリカに行くにあたっては、英語の勉強だけでなく、多少、スペイン語の知識も必要になる。スペイン語しか話せない選手も、わりといるからだ。

 加えて、マリナーズ投手陣のビデオも見て、持ち球や配球パターンを研究するのも城島の仕事。まだ20歳前の豪速球投手から40歳を超えた軟投派の投手まで、様々な個性がマリナーズには集まっている。

「キャンプでは自分からどんどん溶け込んでいくつもりです。嫌がられても、しつこくいきます(笑)」

 ホークスでは11年間マスクをかぶったが、最近は王監督の投手起用など、監督の考えていることが手に取るように分かっていたという。

「捕手というのは監督の考えていることをグラウンドで表現する仕事です。監督の発想、そして投手のいい部分を勉強して、最後は『俺に任せろ』と、1日も早く言えるようになりたいですね」

 城島なら、きっとできる。彼の熱意はメジャーで通じるはずだ。

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