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いま、日本の女子フィギュアスケート界は空前の充実期にある。才能ある選手が集中的に出現する世代を「ゴールデンエイジ」と呼ぶが、まさに日本女子の選手層はそれにふさわしい陣容をそろえている。
荒川静香、安藤美姫、村主章枝。この3人が「ビッグ3」だ。
中でも実績ナンバーワンなのが荒川。2003年の世界選手権の女王だ。この荒川、3人の中ではもっとも落ち着いた選手といえる。身長が高く、演技のスケールは海外の選手と遜色がない。髪は短く、清楚な感じを与え、1950年代のハリウッドの「クール・ビューティ」と呼ばれた女優たちを連想させる。
優勝した世界選手権では技術点で満点をマークするなど、技術力は申し分ないし、表現力もバランスが取れている。優勝後、プロ転向を考えたとも言われ、今年の世界選手権では必ずしも納得のいく結果が得られなかったが、本腰にさえなれば、トリノ五輪ではメダルに最も近い日本人選手といえるのではないか。
3人の中で表現力に優れているのが村主章枝だ。今年、モスクワの世界選手権では日本人トップの5位の成績。フリースケーティングでは見事な表現力を見せたと思う。
村主がすごいと思うのは、完全に陶酔しながら自分の演技に入っていけることだ。演技の世界観に没入できるのである。フィギュアスケートではジャンプなどの技術系に注目が集まりがちで、どうしても表現部分は点差をつけにくいこともあり、見過ごされてしまうことがある。
フィギュアの魅力は技術と芸術が交錯するところにあり、村主の芸術面の能力は世界でトップクラスだと思う。課題とされる技術面で成長があれば、トリノ五輪での表彰台も夢ではない。
そして人気抜群なの安藤美姫。彼女が表紙を飾ったスポーツ雑誌は完売、まさに人気沸騰中といったところ。
安藤の得意技は4回転ジャンプ。世界の女子選手の中で、競技会で4回転を成功させたのは、世界で安藤が初めてである。モスクワの世界選手権では、残念ながら怪我の影響もあって4回転を披露することはなかったが、トリノでこのジャンプを成功させれば十分に表彰台に手が届くはずだ。
安藤はまだ高校生ということもあり、表現力の面でまだまだ成長が見込める。ずば抜けた技術に表現が加われば、世界の頂点は夢ではない。
こう考えると、3人全員にトリノ五輪では表彰台のチャンスがある。世界に強豪は多いが、いまの日本なら表彰台に複数の選手を送り込むことも可能である。来年の五輪が本当に楽しみだ。
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