「ファーストタッチ」

「ファーストタッチ、セカンドタッチで、15メートルを切り開く。それは世界へ通じる道。」

僕は彼のプレーについて誰かに尋ねられたら、そう答える。

「あっ!」と思った瞬間には、もう遠くで悠々とプレーしている。それは練習だけで身についたものとは思えない。おそらくサッカーの神様が大阪のサッカーを世界へ通じるものにするチャンスを彼を通して授けたものだと思う。そのチャンスを生かすも殺すもうちのチーム次第かもしれません。

彼は小学生のころから、実はファーストタッチで、一瞬にして相手を抜き去る技術は持っていたと彼を育てたコーチからお聞きしています。

「ただ、いつも最後はゴールを外して笑って戻ってくるんや」

相手DFを抜き去り、ゴールラインぎりぎりのところまで走ると、体勢は崩れます。その体勢から正確なシュートや、クロスを蹴るには、彼の筋力が不足していたというわけです。いえ、正確には、スピードが速すぎて、小学生の筋力ではそれを受け止めることができないと言うことです。

そして17歳になった今、ようやくスピードに筋力の発達が追いつき、彼のプレーは僕ら大阪のサッカーファンをうならせることになり、そして今日(8月24日)現在、彼はアジアのライバルである韓国のピッチで、U−17W杯を日本代表として戦っています。唯一、唯一人のプロ選手として。「楽しみにしていた、これに賭けていた」と本人が言う、この大会。彼は韓国での練習中に足を痛め、試合出場が危ぶまれましたが、予想通り彼は途中出場ながらも、そのプレーを世界に見せつけています。無理をしているんじゃないかと心配ですが、初戦を見た限りでは余裕があったように思います。まるで小学生のような遊び心のあるプレーを見せていましたから。

彼の名は「柿谷 曜一朗」。サポーターからは「ヨーイチロー」と呼ばれ、まだまだあどけない姿は普通の17歳、高校生と何ら変わりません。

いつか必ず大阪の宝から、日本の至宝といわれる日がくると思います。

みんなで、ヨーイチローを応援しましょう!

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