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[vol10]Jリーグプロサッカークラブ セレッソ特集(中編)

ホーム必勝!セレッソ大阪観戦レポート

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都心からのアクセスNo.1 いざ、長居スタジアムへ

6月24日、長居スタジアムでの「セレッソ大阪VS愛媛FC」の観戦に訪れた。
セレッソ大阪のホーム、長居スタジアムへは梅田から地下鉄御堂筋線「長居駅」まで約22分、駅から徒歩5分。JRでも、「鶴ケ丘駅」または「長居駅」から徒歩5分と、抜群のアクセスを誇る。写真は、「鶴ケ丘」駅の様子だが、駅に降りたとたん、エンブレムが目に飛び込み、セレッソ一色の演出に思わず胸が高鳴る。サイドには、高さ4メートルの選手の写真が飾られており、すごい迫力だ。さすがホームタウン!

駅から少し歩くと、見えてきたのが、4万7千人収容の長居スタジアム。「2002FIFAワールドカップ」では、セレッソのヒーロー、モリシこと森島選手が立役者となって勝利をおさめ、2007世界陸上大阪大会でタイソン・ゲイ選手が3冠を達成した舞台だ。試合開始前30分になると、セレッソユニフォームに身を包んだサポーターが足早にスタジアムへ向かう姿があちこちから現れる。親子連れやカップル、会社帰りのサラリーマンの姿も多い。

“サポーターは語る!セレッソのここが好きや!

試合開始前に、スタジアムの中へと急ぐサポーターを無理やり呼び止めてインタビュー。快く協力したくれたのは、本山雅志さん・琢朗君親子。
セレッソ応援のきっかけは、琢朗君のお兄さんが、セレッソのサッカースクールに入ったこと。現役を引退した選手がコーチとして身近に接してくれる姿を見て、父親の雅志さんも次第に観戦するようになったとか。今ではサポーター歴10年。弟の琢朗君もすっかり、お父さん、お兄さんの影響を受けて応援しにきているそう。年間10試合くらいは、スタジアムには足を運ぶとのこと。
雅志さん曰く、セレッソの魅力は、「点が入ることと、一生懸命やっている姿」だそう。
「試合を見ていたらめちゃくちゃ走っているのが分かる。一生懸命やっているのが伝わってくるところがいい。J2に居座っているけどね・・・阪神と一緒でたまに勝つのがいいのか」(雅志さん)と、自嘲気味ながらも・・・セレッソ愛を感じるコメントをいただきました!

次は、松尾大輔さん・真紀さん夫妻。
奥さんの真紀さんは、セレッソ結成当初からのサポーター。子供会の観戦ツアーが応援のきっかけになったそうで、旦那さんの大輔さんは、奥さんの影響もあってか、「気付いたらはまってた」という。
二人とも、脳内の8割がセレッソで占めているとか。結婚式の入場BGMも「セレッソ大阪アンセム」でこなしたというから、筋金入りだ。
「セレッソは体の一部みたいなもんです。試合前のイベントも楽しいし、セレッソアンセムも独特で大好き!」(真紀さん)
「絶対J1!」のポーズで決めてくれました!

「2000年ごろからスタジアムにはちょくちょく行ってました。2005年の優勝争いをした頃からは、ずっと通い続けてます」
「長居の悲劇」から、悲願の優勝に並々ならぬ思いを寄せるのは水流添貴志(つるぞえたかし)さん。首にかかった「年間パスポート」が、深草少将の「百夜通い」(*1)を思わせ、なんともいじらしいじゃありませんか!
「裏切られながらも地元のチームなので・・」と、惚れた弱みがポロリ。
「優勝を逃した次の年にガクンと落ちましたが、香川選手や乾選手が登場してきたのもあって、今後さらに伸びていくチームだと期待しています」
これ、決して「惚れた欲目」じゃありませんから!

※深草少将の「百夜通い」とは
深草少将は、僧正遍昭もしくは大納言義平の子義宣とも言われるが不詳。
恋い慕う小野小町から「百夜私のもとに通えば、思い通りになりましょう」と言われ、小野小町のもとに九十九夜通い続けた。
最後の百夜目に、力尽きて亡くなってしまうが、そのひたむきな愛に胸を打たれる。

キックオフ!貪欲にかつ迅速にゴールをめざせ

いざスタジアムの中へ。
メインスタンド北入口階段付近にある「フードパーク」は、神戸牛やたこやき、うどん、佐世保バーガー、スイーツなど、日本中のグルメが勢ぞろい。どのお店も行列ができる人気ぶりなので、早めに利用したい。

試合前に毎回イベントが開催されるのもホームゲームならでは。「セレッソ大阪アンセム」の斉唱に毎回多彩なゲストが出場したり、クイズラリー、選手サイン会など日によって内容も様々だ。会員限定で毎回人気なのは、選手とのハイタッチ。ウォーミングアップでピッチに入場する選手たちを出迎え、さらにハイタッチできるという贅沢はなかなか味わえない!

キックオフ!
セレッソ大阪のプレイスタイルで最も特徴的なのは、攻撃型であること。積極的に攻めて攻めて、ゴールを狙っていくため、ボールが止まることなく、「いつ点が入るのや!」とジリジリすることはほとんどない。両リーグのなかで、最も平均年齢の若いためか、とにかくよく走り、よく動く。ドリブル能力の高い選手も揃っており、自然とシュートチャンスが多くなるのだ。
選手の動きが速くて付いていけない! 
すぐにボールを見失う!
誰が誰だかわからない!

そんなビギナーの方は、ゴール際さえみておけば幾度となくシュートシーンが見られるのでご安心を。なかなかどうして、セレッソ大阪の攻撃スタイルは、ビギナーにもぴったりはまるのだ。
目が慣れてくれば、名コンビ誕生と評され、今やセレッソ大阪の代名詞にまで成長したスター選手、香川真司選手(8番)と乾貴志選手(7番)の二人に注目してみよう。ゴール際には、必ず二人が存在し、絶妙なコンビネーションを繰り広げてくれる。一人では突破できない時に、まさにパスするならここ!という場所に、必ずもう一人がいて、ゴールを決めてくれるのだ。まさに阿吽の呼吸。テレパシーでもあるのか疑いたくなるほど、息の合った二人の動きは、一目瞭然の面白さだ。

もう一つ、ビギナーにありがたいのがラジオの無料貸し出しだ。チャンネルを「FM NAGAI 77.3MHz」に設定すると、キックオフから試合終了まで、DJの西川さんとスペシャルゲストが、超セレッソ寄りの実況と解説で応援を盛り上げてくれる。
今日のスペシャルゲストは、引退後もセレッソの顔として活動する森島アンバサダー。香川・乾コンビに負けず劣らずの息の合った掛け合いに、思わず吹き出しそうになる。一人で笑うと不気味なので、笑う時は少し控え目に・・・
ちなみに、このラジオは長居スタジアム内でしか放映されない。聞きたい人はスタジアムに足を運ぶべし!

観戦ももう少し上級者になれば、「マルちゃん」ことマルティネス(10番)の動きに注目すると面白い。彼のパスさばきの正確さは折り紙つき。ひとたびマルちゃんにボールが渡れば、相手に取られる確率がぐんと減るので、他の選手が即座にシュートへと動き出すのがわかる。マルちゃん=「マジでパスする5秒前」なのだ。

試合結果は4対2でセレッソ大阪の勝利。シュート数が20本近くあり、本来のセレッソ大阪の攻撃スタイルを満喫できた試合だった。明らかにセレッソの流れにありながら、2点の失点は痛いところだが、常にシュートチャンスのあるスリリングな展開は観客を最後まで熱狂させたことだろう。勝利の美酒に酔いしれる人、試合について熱く語る人、応援歌を口ずさむ人、それぞれに勝利の喜びをかみしめている姿がすがすがしい!

取材日:6月24日
於:長居スタジアム

藤田 あかり(Akari Fujita)
大阪府出身。2001年京都外国語大学英米語学科卒業後、フリーライター。
アスリート、作家、職人、老舗の当主など、人にクローズアップした取材を中心に活動。