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◆なんだあの動きは―カポエイラだ!
「カポエイラを初めて見たとき、なんじゃこりゃ?って思いましたよ」
カポエイラ・バイーアチームのCHOCOさんは、カポエイラとの出逢いをこう語る。
熱き大地を思わせるような、音楽と歌。奏者たちの円の中心で、二人のカポエイリスタ(※カポエイラをする人のこと)が“酔っ払いのおじさん”のような、くねくねとした奇妙なステップを踏む。踊りをしているのかと思えば、一人が足蹴りを相手に仕掛ける。相手はそれをくにゃりと、しなやかに交わす。
踊りのようであり、格闘技のようでもある―確かに、なんじゃこりゃ、と戸惑ってしまう。
音楽にあわせて踊りながら、相手のスキをついて攻撃したり、相手の攻撃を瞬時に防御するのが、カポエイラの特徴だ。「カポエイラ ヘジョナウ」と「カポエイラ アンゴーラ」の二つの流派があり、「カポエイラ ヘジョナウ」は、格闘技性を強調したもの。スピーディーでアクロバテックな動きには、華やかさがある。日本でも人気が高いのが、ヘジョナウである。
一方、バイーアチームが練習する「カポエイラ アンゴーラ」は、「ゆっくり・低く・近く」が特徴。ヘジョナウよりも音楽性が強く、サウンドにのりながらゆっくりとやわらかな動きで、相手の攻撃をかわしていく。勝敗がなく、闘いというよりも、音楽と動きが一体になれるかという、芸術の要素が含まれる。
「アンゴーラは、礼節を重んじます。勝敗がないので、いつ終るかわからないし、最初はわけがわからなかったですよ。でも、やっていくうちに、どんどんカポエイラの世界にはまってしまいましたね」(GAKUTOさん)
◆アフロ・ブラジリアン文化の真髄 カポエイラ
カポエイラの始まりは、16世紀のブラジルまでさかのぼる。奴隷貿易により、アフリカから大量の黒人が労働力としてブラジルへと流れた時代。過酷な労働のなかで、奴隷たちが、歌と踊りにカムフラージュして護身術を身につけようとしたのが、始まりだと言われている。
自衛の練習でもあり、厳しい生活を紛らわせる数少ない娯楽でもあったカポエイラ。遠きアフリカの地と、さんさんと輝くブラジルの太陽のもとで組み合わされたカポエイラは、アフロ・ブラジリアン文化の真髄ともいえるのだ。
「歴史を勉強していくと、カポエイラの奥深さがわかります。楽譜もマニュアルもなく、今に至るまで口述で伝わってきたんですから、すごいですよね」(CHOCOさん)
現在、カポエイラは、ブラジルの国技として盛んに行われている。「アカデミア」と呼ばれる道場もあるほどで、修行にやってきた外国人の姿も多いという。
「カポエイラを、人生そのものだという人もいます。“俺はカポエイラをするために生まれてきたんだ”、と言い切る日本人の友達もいますよ」(CHOCOさん)
◆ビバ!カポエイラ 集まれカポエイリスタ
カポエイラ・バイーアのメンバーは、男性7名、女性2名。メンバー募集中で、初心者も大歓迎だ。本場ブラジル修行に出たメンバーが、音楽・歌・踊りとも基本からちゃんと教えてくるそう。
興味のある人は、一度練習を見にきてほしいとのこと。毎週木曜日は必ずOCATで練習がある(※その他の練習日はHP参照)。“ビリンバウ”という楽器が奏でる独特の音と、ソウルフルな歌声が聞こえれば、そこに、バイーアチームがいるはずだ。
「まだまだ、カポエイラを知る人は少ないです。これから、少しでも広めていけばと思ってます」(CHOCOさん)
7月に参加した「堺市大魚夜市」という堺市の祭りでのカポエイラは、大成功だったとか。今後もさまざまな場ででカポエイラを披露していきたいという。
カポエイラの音楽とその踊りがなす「円」を、“ホーダ”という。
海を越えた日本で、そして、関西で―バイーアは、これからも“ホーダ”をどんどん広げていくに違いない。
(文:藤田あかり)
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